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スイス バーゼル 3ダカット金打 DOMINE CONSERVA NOS IN PACE(主よ、我らを平和のうちに守り給え) 1740年 NGC MS61【Top Pop】

¥15,817,500

スイス バーゼル 3ダカット金打 DOMINE CONSERVA NOS IN PACE(主よ、我らを平和のうちに守り給え) 1740年 NGC MS61【Top Pop】

スイス バーゼル 3ダカット金打 DOMINE CONSERVA NOS IN PACE(主よ、我らを平和のうちに守り給え) 1740年 NGC MS61【Top Pop】

¥15,817,500

informations de base
発行地:スイス・バーゼル
年号:1740年
金種/形態:3ダカット金打(Goldabschlag vom Vierteltaler)
量目:10.04 g(実測表示に準拠)
縁:プレーン
意匠(表):バジリスク、都市紋章、DOMINE CONSERVA NOS IN PACE
意匠(裏):BASILEA、市景、8代官区紋章、コルヌコピア、月桂、年号、H(Handmann)
文献:Friedberg FR-64;Davenport D.T.768;Winterstein 185, var.;Richter(Proben)1-65
鑑定:NGC MS61 PL(Top Pop|登録2・上位なし)

Quantité

COMPLET

スイス バーゼル 3ダカット金打
DOMINE CONSERVA NOS IN PACE(主よ、我らを平和のうちに守り給え) 1740年 NGC
MS61【Top Pop】

【概要】

1740年、スイス北部の都市国家バーゼルは、四分の一ターラー(Vierteltaler)を金で試打した金打(Goldabschlag)として、本3ダカット金貨をごく少量鋳造した。量目10.04 g、縁はプレーン。金打特有の深い光沢と緊密な打刻をもつ大型金貨であり、通常の銀ターラーとは質感・存在感ともに別格である。
本コインはNGC MS61 PL(Prooflike)の評価を受け、最高鑑定(Top Pop)の一枚登録はわずか2枚で、これ以上のグレードは存在しない
鏡面光沢が全体を包み込み、都市景観の建築線やバジリスクの鱗まで精緻に刻まれる。打刻の深度と金属光の融合が生み出す立体的輝きは、18世紀バーゼル造幣の技術力と美意識を極限まで体現したものといえる。

Surface (avers).

中央に刻まれるのは、バーゼルの守護的象徴バジリスク(Basilisk)。竜と鶏を融合した伝説の聖獣で、古来「警戒と信仰の守護者」として市民から崇拝された存在である。
その脚下の楕円形盾には司教杖(Crozier)が描かれ、宗教都市から独立共和国へと転じたバーゼルの歴史的連続を象徴する。バジリスクが紋章を包み込む構図は、信仰と自治の調和を寓意し、都市の精神的自立を暗示する。
外周銘文「DOMINE·CONSERVA·NOS·IN·PACE(主よ、我らを平和のうちに守り給え)」は、宗教改革期から変わらず掲げられてきた市の公式モットー。宗派抗争の時代にあって、バーゼルはこれを通じて「信仰に基づく中立と秩序」を宣言していた。
金打版では、通常銀貨よりも打刻圧が高く、フィールドの張りが強い
ため、バジリスクの鱗や翼の線が一層鮮明に浮き立つ。
背景にはPL特有の鏡面反射が広がり、神聖性と美術性が共存する構図となっている。金属の表面に宿る柔らかな光は、まさに「平和の加護」を象徴するようである。

Inverse (inverse)

上部に「BASILEA」の銘、その下にライン川と橋梁を挟んだバーゼルの東側全景が広がる。
尖塔、城壁、塔、屋根並みの一つひとつが精緻に刻まれ、当時の都市景観銘貨の中でも群を抜く構成力を示す。
都市の上部には、バーゼル領を構成した8つの代官区(Vogteien)Farnsburg, Homberg, Münchenstein, Pratteln, Riehen, Ramstein, Liestal, Waldenburg―の紋章が半円を描いて並ぶ。これは領邦の支配構造を象徴する政治的意匠であり、宗教的象徴(表面)との対比が極めて巧妙である。
下部にはコルヌコピア(豊穣の角)と月桂枝、その間に発行年1740。繁栄・勝利・平和の寓意を兼ね備える古典モチーフで、都市の秩序と祝福の調和を視覚的に完成させている。小さな「H」は、造幣技師ヨハン・ヤーコプ・ハンドマン(Johann Jakob Handmann)の頭文字とされる。
裏面の鏡面仕上げは特筆すべきもので、川面や橋梁の陰影が金光に反射し、都市景観が生きて動くような印象を与える。
細部の線刻精度は版画芸術の域に達しており、バーゼルの都市美学がそのまま貨幣に転写されたような完成度をもつ。

歴史的背景

18世紀半ばのバーゼルは、宗教改革後の自立都市として繁栄を極めた。商業・金融・出版を通じて国際的な影響力をもち、宗教的にはカルヴァン派に根ざしながらも、啓蒙思想と人文主義の潮流を受け入れた文化共和国として機能していた。
この3ダカット金打は、そうした都市の精神的・経済的成熟を象徴する。もととなった銀貨(四分の一ターラー)は通用貨だが、金打は贈答・外交・記念目的の特別発行。都市の誇りと信仰を金属に刻む「都市の名刺」として位置づけられていた。
1740年という年は、神聖ローマ帝国のカール6世崩御による帝位継承問題がヨーロッパを揺るがせた年でもあり、バーゼルは改めて中立と信仰の平和理念を再確認する必要に迫られた。その象徴的表現こそが、この金貨に刻まれた祈りの文言「DOMINE CONSERVA NOS IN PACE」である。
つまりこの貨幣は、単なる記念コインではなく、動乱の時代にあって「平和都市バーゼル」宣言の金属化であった。

デザインと象徴性

本金貨は、信仰・自治・平和という三原則を精緻な図像言語で結晶化した作品である。
・表面=宗教的守護と精神的中立
・裏面=政治的秩序と領邦支配の可視化
・素材=永続と純粋の象徴(金)
この三層構造により、バーゼルという都市の「理性と信仰の共存」が見事に表現されている。
また、造形的にも左右対称構成と精密線刻により、啓蒙期スイス美術の合理的均衡を体現している。
金という素材選択は単なる贅沢ではなく、理念の永続化の意志を示している。宗教的に「神の光」、政治的には「永遠の繁栄」を象徴する金属に、自らのモットーを刻むことは、都市の理想そのものであった。

市場評価

バーゼル金打は、スイス都市国家コインの中でも造形・保存・希少性の三拍子が揃う代表格として国際的に評価が高い。
市場出現は極めて限られ、近年ではSINCONA Auktion 100(Lot 180796)における46,000スイスフラン落札が代表例。開始22,000フランから倍額超での落札は、この金打への世界的需要を裏づけるものだ。
本コインはNGC登録2枚のみ/上位なしというTop Pop個体。Prooflike指定の大型金打は視覚的訴求力が非常に高く、反射と打刻の深さによる「金の立体輝」が鑑賞価値を高める。
近年は宗教・啓蒙期テーマのスイス金貨が注目を集めており、その中でも本金打は「信仰都市バーゼル」シリーズの頂点として位置づけられる。市場では長期安定性と文化的評価**がともに高く、18世紀スイス金貨コレクションの核として最適である。

希少性

主要文献すべてが極稀少と記す。
Friedberg FR-64 “Extremely rare”、Davenport D.T.768 “Sehr selten”、Winterstein 185, var./Richter(Proben)1-65 “Äusserst selten”。
NGC登録はMS61 PL×2のみ、上位グレードは存在せず。PCGS登録も確認されず、世界的現存数は10枚未満と推定される。
ゆえに希少度R5〜R6(非常に稀少〜極稀少)に相当。特に本品はPL指定を受けた未使用級かつTop Popであり、同型の基準標本(Benchmark)と見なされている。

鑑定・保存状態コメント

NGC MS61 PL(Prooflike)/Top Pop
・表面:バジリスクの鱗・翼線・銘字が極めて立体的。鏡面フィールドに微細な摩耗すらなく、自然な光沢を保つ。
・裏面:都市景観・代官区紋章ともに線刻鮮明。橋梁のアーチや尖塔の陰影にPL特有の反射が走る。
・地金肌:金打特有の微細フローラインを確認。打刻直後の金属流動を残し、初期打ちの証左を成す。
・リム:完全。打痕・変形なし。
・トーン:均質な淡金色。クリーニング痕なし。自然酸化による深みが、時代の風格を添える。
全体として美観・保存・希少性が理想的均衡を保つ個体であり、バーゼル金貨群の評価基準を示す到達点といえる。

本3ダカット金打は、バーゼルという都市が掲げた「信仰と理性」「秩序と自由」の理想を具現化した、都市の肖像(Civic Portrait)である。
バジリスクは信仰の守護者として、都市景観は秩序の象徴として、そして金打そのものは平和と繁栄の象徴として刻まれた。
NGC MS61 PL/Top Pop(登録2・上位なし)という鑑定は、この芸術性と保存性が数値で裏づけられた証でもある。
金属上に刻まれた祈りの文句DOMINE CONSERVA NOS IN PACEは、動乱の18世紀ヨーロッパにおける中立都市の宣言であり、その輝きは今も静かに観る者に響く。
バーゼル金貨芸術の頂点に立つこの一枚は、まさに信仰と平和の光を宿した黄金の記念碑
である。
examen

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